スヌーズレンパートナー®養成講座

JSNA Snoezelen partner training course

スヌーズレンパートナー®は、対象者の楽しさを共有する仲間として、オープンゴールの活動をともにします。利用者の好み(感覚特性や志向性など)に合わせて環境や道具を整えたり、対象者が自分で活動を選択し自分のペースで伸びやかに楽しむことができるように共感的で非指示的な態度でサポートします。パートナーは、スヌーズレンでの体験を障害を持つ人々と積み重ねることで、同じ命の重さ、違う個性の大切さ、自分らしく生きる素晴らしさを気づいていきます。このような気づきや、障害を持つ人との関係の持ち方の変化など、スヌーズレンパートナー自身の心に生じた変化は、Gentle Revolution(優しく心のこもった革命)と呼ばれています。

 スヌーズレン実践パートナー養成講座では、従来の目標達成中心の支援ではなくオープンゴールを目指す支援の考え方や、パートナーに必要となる障害を持つ人の脳機能・感覚特性など科学的な知識、利用者のとって心地よい存在で非指示的関係を保つ対人スキル、心理学的な知識などを系統立てて学ぶことができます。初級コースでは、スヌーズレン実践の基本に関する講座を受講して頂きます。その後、地域での活動、セミナー発表などに応じて修了証が発行され、上級修了者には、スヌーズレンパートナーの認定証を発行いたします。

 また日本スヌーズレン協会が主催するパートナー養成講座は、国際スヌーズレン協会(ISNA-mse)の認証を受けていますので、初級を修了の方には、国際スヌーズレン協会(ISNA-mse)の国際認定証(パート1及び2)も発行いたします。


初級コースの講座内容

 スヌーズレン実践にあたって必要な基本的な知識、技術、態度を修得するための全7講座+現場実習です。

①基礎講座:スヌーズレンの理念と概要

 スヌーズレンの理念や歴史、実践の概要について広く学び、日本スヌーズレン協会が考えるオープンゴールなスヌーズレンの理解を深めます。

②実践講座A:感覚情報処理機能の特性

 障害を持つ人が世界をどのように感じているのか、どのような情報が受け取りやすいのかなどについて、脳・感覚機能の観点から理解を深めます。。

③実践講座B:対象者との相互関係

 非指示的関係などスヌーズレンのなかで生じるコミュニケーションの特徴やスヌーズレンパートナーの役割などについて学びます。

④実践講座C:感覚環境の特性と活用法

 スヌーズレンの実践で使用する感覚ルームや機器の特徴や取扱、スヌーズレン共具、現場での工夫などについて学びます。

⑤体験実習A:感覚

 自分自身の感覚の感じ方、対象者の感覚特性に合わせた活動提供の方法、環境や用具の感覚特性の把握の仕方などを実技を通して体得します。

⑥体験実習B:相互関係

 対象者にとって心地よい非指示的な関わり方、相手の気持ちを感じること、共感・共振する楽しさなどを、実技を通して体得します。

⑦総合実習:活動の進め方

 実際の実践においてどのように進めていくのか、利用者ニーズからの展開、環境提供からの発見などについて、実際の活動の進め方や展開例などについて学びます。

※現場実習:

 地域コーディネーターが勤務する施設で、実際のスヌーズレンを利用者と一緒に体験します。

Maurits Eijgendaal氏(国際スヌーズレン協会会長)を迎えてスヌーズレンパートナー養成講座を開催

スヌーズレンパートナー® 修了認定要件

 日本スヌーズレン協会の一般会員で、次のすべてを満たしていなければならない。会員としての資格を喪失した場合、修了証及び認定の効力は消失する。

1.初級

 1)1年以上(概ね月1回以上の頻度)、スヌーズレン実践に従事したもの

 2)スヌーズレンパートナー養成講座、全6講座を受講したもの

2.中級

 1)「スヌーズレンパートナー(初級)」を修了したもの

 2)セミナーにて実践発表または会報への掲載合わせて2回以上おこなったもの

 3)地域コーディネーターとして理事会の承認を得たもの

3.上級(認定パートナー)

 1)「スヌーズレンパートナー(中級)」を修了したもの

 2)セミナー等にて講師を務めたもの

 3)地域コーディネーターとして1年以上の活動実践があること